長い長い高齢者分野も残り2領域となりました。
覚えることがとても多く、ねぎまも定着度6〜7割といったところです。
介護とは
ノーマライゼーションの理念に基づき、自立支援を行うこと
が介護の理念です。
介護が必要となるのは
ADLがなんらかの理由で自分一人で行えなくなった時
になります。
ADLとは日常生活動作のことで、食事や排泄、入浴などのことです。
ADLの自立が進むことでQOLの向上が見込まれます
QOLとは「Quality of Life」の略で生活の質や人生の質のことです。
介護の予防
介護予防とは
- 高齢者が要介護・要支援状態になることの予防
- 要介護・要支援状態の場合の症状の軽減・悪化の防止
を目的としています。
介護予防ケアマネジメント
地域包括支援センターにおける介護予防ケアマネジメントは
- 課題分析(アセスメント)
- 介護予防ケアプランの策定
- 予防給付の実施
- 評価(モニタリング)
の4行程で実施されます。
介護予防ケアマネジメントの流れ | |
アセスメント | 利用者の心身の状況や生活機能の低下要因など、情報収集と課題分析を行う。 |
介護予防ケアプランの策定 | 利用者や家族との面接等から得たニーズやサービス担当者会議をもとに、利用者・家族の同意を得て介護予防ケアプランを作成する。 |
予防給付の実施 | 介護予防ケアプランに基づいて介護予防サービスを実施する。 |
モニタリング | 提供されたサービスの効果を評価し、必要に応じて計画の変更を検討する。 |
介護技術
日常生活における介護技術は
- 移動介護
- 食事介護
- 排泄介護
- 衣服着脱の介護
- 褥瘡(じょくそう)介護
があります。
移動介護
主に車椅子利用者の介護と歩行介助があります。
車椅子利用者の介護
- 段差を降りるときは、後ろ向きになり後輪から先に下ろす
- 片麻痺のある人が車椅子に移乗するのを介助する場合、建側に置きブレーキをかける
歩行介助
歩行を助ける補助具は歩行器と杖があります。
- 歩行器は両上肢に障害のない場合に使用するのが原則です。
- 杖歩行介助の場合、介護者は位置を確認しながら患側後方に立ちます。
- 片麻痺がある人の杖歩行介助は平地と階段の昇降で動作が異なります(下記参照)
片麻痺がある人の杖歩行介助 | |
平地の歩行 | 杖を前につく→患側の足→健側の足 |
階段の上り | 杖を一段上につく→健側の足→患側の足 |
階段の下り | 杖を一段下につく→患側の足→健側の足 |
食事介護
嚥下障害がある人に対しては
食べやすい大きさにカットする
食品にとろみをつける
などの工夫を行い、誤嚥に注意する必要があります。
片麻痺がある場合、介護者は健側に位置を取り健側の口角から食べ物を入れます。
排泄介護
利用者の心理的ストレスを緩和するため
関係性の構築、プライバシーの確保、自然な排泄、清潔の保持と感染症の予防、迅速な対応
などが求められます。
そのために観察による早期発見を心がけるとともに、身体状態に応じた方法(できる限りトイレで行うなど)で適切に行う必要があります。
衣服着脱の介護
なるべく吸湿性が高く、肌触りのいい素材を使用(綿が主に使用されます)
片麻痺がある場合、麻痺がある患側を保護するため健側から脱がせ患側から着せる脱健着患が基本です。
褥瘡(じょくそう)介護
褥瘡とは長時間同じ体位でいるため血行障害を起こし、皮膚組織が壊死してしまうこと。
そのため定期的な体位変換と座位姿勢での生活が必要になります。
褥瘡は仙骨部といった骨の突起した部分にできやすいのが特徴です。
終わり
今回はここまでです。
介護技術は頭にインプットするよりも、
自分が要介護者(要支援者)になったイメージで動いてみること
が何より覚えます!
車椅子や杖は実際に使ってみると納得できて、ほぼ忘れません!
社会福祉士の試験は範囲が広くて頭で覚えることが多すぎるため、身体で覚えられることは身体に覚えさせていきましょう。
次回は高齢者分野の最後の領域「認知症・終末期医療・住環境」をまとめる予定です。