社会福祉士国家試験対策:障害者基本計画・障害者福祉計画
1. 障害者基本計画とは?
概要
- 障害者基本法に基づき政府が策定する障害者施策推進の総合的かつ長期的な計画
- 障害者の自立と社会参加の促進を目的とし、施策の方向性を示す
- 大綱的・包括的な内容で、具体的な施策は障害者福祉計画に記載
計画期間
- 通常5年ごとに見直し
現在の計画
- 第5期障害者基本計画(2023年度~2027年度)
学習のポイント
- 障害者基本法の理念を理解する
- 計画の目的、目標、基本的な考え方を把握する
- 具体的な施策内容を覚える必要はないが、全体像を把握しておく
2. 障害者福祉計画とは?
概要
- 障害者基本計画に基づき、都道府県・市町村が策定する具体的な施策計画
- 地域の実情に応じたきめ細やかな施策を展開
- 障害福祉サービス、相談支援、就労支援、教育、医療、生活環境整備など幅広い分野を網羅
計画期間
- 通常5年ごとに見直し
学習のポイント
- 障害者基本計画との関連性を理解する
- 地域の実情に応じた施策内容を把握する
- 具体的なサービス内容や支援体制を理解する
3. 第5期障害者基本計画の内容【学習のポイント】
基本理念
- 「共生社会の実現」
- 「誰一人取り残さない社会の実現」
基本目標
- 障害のある人の「いのち」と「くらし」を守る
- 障害のある人が差別されず、尊厳を持って、社会の一員として暮らせるようにする
- 障害のある人が持てる力を発揮し、社会でいきいきと活躍できるようにする
重点施策
- 新型コロナウイルス感染症の影響への対応
- 障害のある人の命と暮らしを守る
- 障害のある人が地域で安心して暮らせるようにする
- 障害のある人が学び、働き、社会に参加できるようにする
- 障害のある人が文化芸術活動に参加し、スポーツを楽しめるようにする
- 障害のある人の声を聴き、施策に反映する
- 国際協力・国際貢献
4. 障害者福祉計画の具体的な施策例
- 障害福祉サービスの充実(相談支援、就労支援、日中活動支援、グループホームなど)
- 障害児支援の充実(療育、教育、相談支援など)
- 障害者雇用の促進(法定雇用率の達成、職場定着支援など)
- 障害者差別解消法の周知・啓発
- 合理的配慮の提供
- 情報アクセシビリティの向上
- 移動支援の充実
- 地域生活支援拠点の整備
- 権利擁護体制の強化
5. 国家試験対策のポイント
- 障害者基本計画と障害者福祉計画の位置づけと役割を理解する
- 第5期障害者基本計画の基本理念、基本目標、重点施策を把握する
- 障害者福祉計画の具体的な施策例を理解する
- 過去問を解き、出題傾向を把握する
- 最新の動向に注意する(法改正、新たな施策など)
6. 補足
- 障害者基本計画・障害者福祉計画は、障害者施策の根幹をなす重要な計画です。
- 社会福祉士として、これらの計画の内容を理解し、障害のある人の権利擁護と社会参加の促進に貢献することが求められます。
- 最新の情報は、厚生労働省のホームページなどで確認しましょう。