社会福祉士国家試験対策:💰 生活保護の近年の動向を徹底解説!💪
生活保護は、困窮する国民の生活を保障するための最後のセーフティネットです。その動向は、社会福祉士として知っておくべき重要な知識です。
1️⃣ 生活保護費の費用負担割合 💰
生活保護費は、国と地方自治体が負担しています。
- 国: 費用全体の 3分の2 を負担
- 地方自治体: 費用全体の 3分の1 を負担
2️⃣ 生活保護費の推移と近年の実態 📈
生活保護費の総額は、平成20年度以降増加傾向にありましたが、平成27年度をピークに減少傾向にあります。
- 増加要因: リーマンショック後の景気悪化、高齢化の進展
- 減少要因: 景気回復、就労支援の強化
しかし、令和2年以降は新型コロナウイルス感染症の影響により、再び増加傾向が見られます。
3️⃣ 保護の種類別扶助人員 📊
生活保護は、8種類の扶助から構成されています。それぞれの扶助を受ける人数は、以下のようになっています。(令和4年3月時点)
- 生活扶助: 約192万人 (全扶助人員の94.3%)
- 住宅扶助: 約142万人 (全扶助人員の70.0%)
- 教育扶助: 約15万人 (全扶助人員の7.3%)
- 医療扶助: 約132万人 (全扶助人員の64.9%)
- 介護扶助: 約47万人 (全扶助人員の23.2%)
- 出産扶助: 約0.4万人 (全扶助人員の0.2%)
- 生業扶助: 約4万人 (全扶助人員の2.0%)
- 葬祭扶助: 約0.9万人 (全扶助人員の0.4%)
生活扶助と住宅扶助の受給者が最も多く、次いで医療扶助、介護扶助となっています。
ちゃんと覚えてる?確認しておこう👇
1. 生活扶助
日常生活に必要な費用を支給する扶助です。
- 食費: 食料品や調味料の購入費用
- 被服費: 衣服や靴の購入費用、クリーニング代
- 光熱水費: 電気、ガス、水道料金
- 日用品費: 石鹸、シャンプー、トイレットペーパーなどの購入費用
- 交通費: 通勤や通院のための交通費
- 通信費: 電話やインターネットの利用料金
例: Aさんは、病気のため働けず、収入がありません。生活扶助を受けることで、食費や光熱水費などを賄うことができます。
2. 住宅扶助
家賃や住宅の補修費用を支給する扶助です。
- 家賃: アパートやマンションの家賃、または持ち家の固定資産税
- 補修費: 住宅の修繕に必要な費用
例: Bさんは、収入が少なく、家賃を支払うことが困難です。住宅扶助を受けることで、住居を確保することができます。
3. 教育扶助
義務教育に必要な費用を支給する扶助です。
- 学用品費: 教科書、ノート、筆記用具などの購入費用
- 給食費: 学校給食の費用
- 修学旅行費: 修学旅行に参加するための費用
- PTA会費: PTA会費
例: Cさんは、小学生の子どもがいますが、経済的な理由で学校に必要なものを揃えることができません。教育扶助を受けることで、子どもが安心して学校に通うことができます。
4. 医療扶助
病気やけがの治療に必要な費用を支給する扶助です。
- 診察費: 病院での診察料
- 入院費: 入院中の費用
- 薬剤費: 薬の購入費用
- 手術費: 手術に必要な費用
例: Dさんは、重い病気にかかり、高額な医療費がかかります。医療扶助を受けることで、安心して治療を受けることができます。
5. 介護扶助
介護サービスの利用に必要な費用を支給する扶助です。
- 訪問介護: 訪問介護サービスの利用料
- 通所介護: デイサービスの利用料
- 施設介護: 特別養護老人ホームなどの入所費用
例: Eさんは、高齢のため、一人で生活することが困難です。介護扶助を受けることで、必要な介護サービスを利用することができます。
6. 出産扶助
出産に必要な費用を支給する扶助です。
- 妊婦健診: 妊婦健診の費用
- 分娩費: 分娩費用
- 入院費: 入院中の費用
例: Fさんは、妊娠していますが、経済的な理由で妊婦健診を受けることができません。出産扶助を受けることで、安心して出産を迎えることができます。
7. 生業扶助
高校の授業料や就労に必要な費用を支給する扶助です。
- 授業料: 高校の授業料
- 教材費: 教材の購入費用
- 就労支援: 就職活動に必要な費用
例: Gさんは、高校に通いたいと思っていますが、経済的な理由で進学を諦めかけています。生業扶助を受けることで、高校に進学し、将来の自立に向けて準備することができます。
8. 葬祭扶助
葬祭に必要な費用を支給する扶助です。
- 火葬料: 火葬費用
- 埋葬料: 埋葬費用
- 祭壇料: 祭壇の費用
例: Hさんの家族が亡くなりましたが、葬儀を行うための費用がありません。葬祭扶助を受けることで、故人を弔うことができます。
4️⃣ 生活保護の課題と今後の展望 🤔
- 課題:
- 高齢者の増加による生活保護費の増大
- 就労可能な世代の自立支援の強化
- 生活保護に対するスティグマの解消
- 今後の展望:
- 経済状況の変化や社会保障制度の改革に合わせた制度の見直し
- 就労支援のさらなる強化
- 生活保護に対する正しい理解の促進
🌟おまけ資料🌟
生活保護受給者の内訳を円グラフで示します。生活扶助と住宅扶助の受給者が圧倒的に多く、次いで医療扶助と介護扶助が続きます。
保護の種類 | 受給者数 (万人) | 割合 (%) | 色 |
---|---|---|---|
生活扶助 | 192 | 94.3 | 青 |
住宅扶助 | 142 | 70.0 | 緑 |
医療扶助 | 132 | 64.9 | 黄 |
介護扶助 | 47 | 23.2 | 赤 |
その他 | 4.7 | 2.6 | グレー |