社会福祉士

社会福祉士「社会調査①」量的調査、ロジスティック回帰分析、カイ二乗検定

量的調査

前回は、日本の社会保障についてまとめました。

今回は私がいちばん苦手な分野に挑戦です。

避け続けてきましたけど、現実に向き合います。

ねぎま
ねぎまが後回しにしていたとこです・・・

 

社会調査・・・

 

社会調査といっても、量的調査質的調査の2つがあります。

まずは量的調査について見てみよう
はむりん

量的調査の種類

量的調査の対象となる集団を母集団と言います。

全数調査と標本調査

母集団への量的調査は2種類あり

  • 全数調査 母集団全てを対象
  • 標本調査 サンプリング(母集団の一部対象)
ねぎま
標本調査では標本誤差が生じてしまうんだよ

 

横断調査と縦断調査

全体調査にしろ標本調査にしろ切り口があります。

それを

  • 横断調査一時点断面で切る(年齢や職業など属性で切る)
  • 縦断調査 線や時間で切る(同じ調査対象を追跡して切る)

と言います。

縦断調査でもいくつか分けられていて

  1. パネル調査 同じ調査対象に長時間同じ質問を行う(因果関係の分析)
  2. コーホート調査 あるコーホートと別のコーホートを比較分析する(下記参照)
  3. 傾向分析同一定義の集団に同一の質問を行う(国勢調査など)
コーホートとは共通の出来事を同じ時代に経験した人の集団だよ
はむりん

 

自計式調査と他計式調査

これは調査対象が自ら記入するか、調査員の聞き取りなのか、です。

ねぎま
自計式は自分、他計式は調査員だよっ

自計式調査は主に3種類あります。

  1. 配票調査とは調査員による配布、自ら記入、調査員が回収する(留置調査とも言う)
  2. 集合調査とは対象者を集め、調査者の指示のもと自ら記入する
  3. 郵送調査とは配布・回収を郵送で行う(回収率が他よりも低い

 

他計式調査は主に2種類あります。

  1. 個別面接調査とは調査員が訪問し口頭質問する(詳しく調査が可能)
  2. 電話調査ではRDD(乱数番号表)が採用される

 

まとめ

量的調査といっても大きく2分野(全体か標本か)あり、それぞれ横断と縦断自(他)計式があります。

 

系統立てて覚えるのが大事だねっ
はむりん

 

量的調査の過程

調査の過程(流れ)は以下のようになります。

  1. 目的・課題設定
  2. 対象の決定
  3. 調査票作成
  4. プリテスト(予備テスト)実施
  5. 実施準備(調査員の配置など含む)
  6. 実査
  7. 整理・分析
  8. 報告

これは全数調査、標本調査とも共通ですが、標本検査には抽出方法が2種類あります。

有為抽出法無作為抽出法です。

ねぎま
それぞれの違いを見ていくよっ

 

有為抽出法

メリット→手間がかからず協力を得やすい。

  • 縁故法とは偶然出会った人を対象にする(街頭調査など)
  • 応募法とは調査への参加を募って行う
  • 割当法とは母集団の特性や属性に注目し、割合に応じて標本を選ぶ
割当法のことをクォータ・サンプリングとも言うよっ
はむりん

 

無作為抽出法

ランダム・サンプリングとも呼ばれます。

偏りの少ない標本を抽出することが可能です。

  • 単純抽出法とは母集団の中から乱数やサイコロなどで抽出する
  • 系統抽出法とは一人目は無作為に抽出し、その後は等間隔に抽出する(等間隔抽出法とも言う)
  • 多段抽出法とは母集団を複数に区分けし(第一段)、その区域から抽出する(第二段)
  • 層化抽出法とは特性に基づいて層に分け、各層の構成比率に比例するように抽出する
ねぎま
単純抽出法や層化抽出法は制度が高いが、手間がかかりやすいよっ

 

調査票作成時の留意点

調査票の作成では、ワーディングと言う質問文にする際に気をつけるべきことがあります。

  • 1つの質問で複数のことを同時に聞くダブルバーレルを避ける。
  • 前の質問の答えが、後の質問に影響するキャリーオーバー効果を避ける。
  • パーソナルな質問(個人的な意見を尋ねる)と、
  • インパーソナルな質問(社会的な意見を尋ねる)を区別する。
  • 威光暗示効果(権威のある人の意見を鵜呑みにする)を避ける。
  • イエス・テンデンシー(無意識に肯定的な回答を行う傾向にある)に注意する。
調査票作成と言っても、気をつけるポイントがたくさんだねっ
はむりん

 

調査票の作成方法

上記のワーディングに注意しながら作成します。

その中で尺度・信頼性・妥当性というキーワードがあります。

ねぎま
それぞれ見ていくよっ

 

尺度

4つの尺度があります。

  1. 名義尺度 対象識別のための名目状のもの
  2. 順序尺度 識別のため数字が順序を示すもの(量的な差は示されない)
  3. 間隔尺度 数値の差に意味を持つもの(量的意味を持つ
  4. 比例尺度 絶対原点(ゼロ)を持つもの(身長や体重など)

 

信頼性

ある尺度で測定した結果に一貫性がみられるか示すもの

 

妥当性

測定したいことが適切に測定できているか示すもの

 

量的調査の実践

調査の実践にあたって、検定解析を行う必要があります。

 

検定

観測された結果に基づき、観測されていない母集団の推測・仮説を検証することです。

  • カイ二乗検定クロス集計に用いられる。独立性の検定。
  • ピアソンの積率相関係数数値データに使用し、正規分布で使用。
  • スピアマンの(順位)相関係数カテゴリカルデータに使用する。
  • t検定 2つのグループの平均の差を検定する。
  • 分散分析2つ以上のグループの平均の差を検定する。
  • F検定 2つのグループのばらつきの大きさを検定する。

などがあります。

 

解析

解析といっても様々ですが、中でも3つ以上の変数の相関分析に用いる手法多変量解析と言います。

とりわけオッズ比ロジスティック回帰分析は覚えておきましょう。

ねぎま
他の解析方法も調べるとたくさん出てくるけど、今回は割愛!
重回帰分析、クラスター分析、覚えられないもんね・・・
はむりん

 

集計と分析

単純集計クロス集計の2種類があります。

 

単純集計

中心的な1つの値を代表値と言い、中でも平均値が多用される。

また代表値からの散らばりを計測したものを分散という。

 

クロス集計

カイ二乗検定において用いられ、2つ以上の変数の相関を分析すること。

 

こういったもので示されます。

 

終わり

今回は「量的調査」についてまとめました。

質的調査については次回、整理します。

 

ねぎま
量的調査だけでも頭の中がごちゃごちゃだよー

 

次の「質的」との違いを覚えられたら合格ですよ!
はむりん

 

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ねぎま@ねこ好きSW

こんにちは。九州生まれ・九州育ちのねぎまです。 九州の公立学校の元教員→某施設でSWをやっています。 ここでは主に、愛猫(ロシアンブルーのnico)の成長日記・猫に関する豆知識・教職関連(教員の実態や教員採用試験対策)・社会福祉士の国試対策の情報等をまとめています。 他にも宿泊施設・グルメ・コスメのレビュー等気まぐれで。 ぜひ、のぞいていってください。

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