チンチラとの暮らしを始めるあなたへ:もっと知りたい! 飼育のすべて
絹のように滑らかで美しい毛並みと、大きな瞳、愛らしい仕草で人気急上昇中のチンチラ。 今回は、チンチラとの生活を始めるにあたって知っておきたい情報を、飼育準備品、飼い方のコツ、注意点、おすすめグッズなど、様々な視点から さらに深く掘り下げて 解説していきます。
チンチラってどんな動物?
チンチラは、アンデス山脈の岩場に生息するげっ歯類です。 体長は20~30cmほどで、体重は400~600gほど。 寿命は10~20年と、げっ歯類の中では長生きです。
- 生態: 野生では、岩の隙間や洞窟などに隠れて暮らしています。群れで生活し、社会性が高い動物です。
- 五感: 優れた聴覚、嗅覚、視覚を持ち、夜間でも活動することができます。
- 被毛: 非常に柔らかく、密度の高い毛並みは、まさに「触り心地抜群」。1つの毛穴から50~70本もの毛が生えていると言われています。この密度の高い毛並みは、高地の寒さから身を守るために進化したものです。
- 夜行性: 夜行性で、夕方から夜にかけて活発に活動します。昼間は、巣穴で眠っていることが多いです。
- 性格: 臆病で警戒心が強いですが、飼い主にはよく懐きます。一度心を許すと、甘えた声で鳴いたり、飼い主の肩に乗ったりするなど、愛情深い一面を見せてくれます。
- ジャンプ力: 優れたジャンプ力を持つため、高さのあるケージが必要です。野生では、岩場を飛び跳ねて移動しています。
- 砂浴び: 砂浴びをしないと毛並みが悪くなるため、専用の砂浴び場が必要です。砂浴びは、チンチラにとって、毛並みを清潔に保ち、皮膚の健康を維持するために欠かせない行動です。
チンチラを飼うための準備品
チンチラを迎える前に、必要な飼育用品を揃えましょう。
ケージ
- 広々とした空間: チンチラは活発に動き回るので、十分な広さのあるケージを選びましょう。目安として、幅60cm×奥行き45cm×高さ90cm以上のケージがおすすめです。チンチラがストレスなく動き回れるように、十分なスペースを確保しましょう。
- 高さ: ジャンプ力があるので、高さのあるケージを選びが重要です。チンチラは、高いところから景色を眺めるのが好きなので、ケージは高い場所に設置するのがおすすめです。
- 金網タイプ: 通気性の良い金網タイプがおすすめです。プラスチック製のケージは、チンチラがかじってしまう可能性があるので、避けた方が良いでしょう。
- ステップや棚: 上下運動を好むので、ステップや棚を設置してあげましょう。ステップや棚は、チンチラがケージ内を立体的に移動できるように設置しましょう。
- 隠れ家: 安心して休めるように、隠れ家も用意してあげましょう。隠れ家には、市販の巣箱や、陶器製の植木鉢などを利用することができます。
床材
- 吸湿性・消臭性: チンチラは尿量が多いので、吸湿性と消臭性に優れた床材を選びましょう。また、粉塵が少ないものを選ぶことも大切です。
- おすすめ:
- ウッドチップ: 吸湿性・消臭性に優れていますが、粉塵が多いものもあるので、注意が必要です。
- 紙製の床材: 粉塵が少なく、アレルギーを起こしにくいのが特徴です。
- アスペンチップ: アレルギーを起こしにくい素材で、吸湿性にも優れています。
巣箱
- 安心できる空間: チンチラが安心して眠れるように、巣箱を設置してあげましょう。巣箱は、チンチラにとって、安心できるプライベート空間を提供します。
- 素材: 木製や陶器製など、様々な素材があります。
- 木製: 自然な素材で、チンチラが落ち着きやすいです。
- 陶器製: 夏は涼しく、冬は暖かいので、一年を通して快適に過ごせます。
給水器
- 清潔な水: 常に清潔な水が飲めるように、給水器を設置しましょう。給水器は、定期的に清掃し、清潔に保ちましょう。
- おすすめ: ボトルタイプ。ボトルタイプは、水が汚れにくく、チンチラが水をこぼしてしまう心配もありません。
エサ入れ
- 安定感: ひっくり返りにくい、安定感のあるエサ入れを選びましょう。
- 素材: 陶器製やステンレス製など。
砂浴び場
- 被毛ケア: チンチラは砂浴びで被毛を清潔に保ちます。砂浴びは、チンチラにとって、毛並みを清潔に保ち、皮膚の健康を維持するために欠かせない行動です。
- 容器: 専用の砂浴び容器や、陶器製の深めの皿など。砂浴び容器は、砂が飛び散りにくいように、深めのものを選びましょう。
- 砂: チンチラ専用の砂浴び用砂を使いましょう。チンチラ専用の砂は、細かい粒子がチンチラの毛並みの間にしっかりと入り込み、汚れや余分な油分を吸着してくれます。
かじり木
- 歯の健康: 歯の伸びすぎ防止のために、かじり木を用意してあげましょう。チンチラは、常に歯が伸び続ける動物なので、かじり木をかじることで、歯の長さを適切に保つことができます。
その他
- おもちゃ: 退屈しないように、おもちゃを用意してあげましょう。おもちゃは、チンチラのストレス解消や知的好奇心を刺激するのに役立ちます。
- 木製おもちゃ: チンチラがかじって遊べる、安全な木製おもちゃがおすすめです。
- ボール: チンチラが追いかけて遊ぶことができるボールも人気です。
- トンネル: チンチラが隠れたり、くぐったりして遊べるトンネルもおすすめです。
- 温度計・湿度計: ケージ内の温度と湿度を管理するために必要です。チンチラは、温度や湿度の変化に敏感なので、常に適切な環境を維持してあげることが大切です。
- 爪切り: 定期的に爪を切るために必要です。チンチラの爪は、鋭く伸びるので、定期的に切ってあげましょう。
- キャリーケース: 病院への訪問などに必要です。
チンチラの飼い方
餌
- 主食: チンチラ専用のペレットを与えましょう。ペレットは、チンチラに必要な栄養素がバランスよく含まれています。
- ペレットの選び方: 年齢や健康状態に合わせて、適切な種類のペレットを選びましょう。
- 副食: チモシーなどの牧草を、常に食べられるように与えましょう。牧草は、チンチラの消化を助け、歯の健康維持にも役立ちます。
- 牧草の選び方: 新鮮で、穂先がたくさんついた良質な牧草を選びましょう。
- おやつ: 少量の野菜や果物を与えることができます。おやつは、チンチラの喜びにつながりますが、与えすぎると肥満や糖尿病の原因となるので、注意が必要です。
- 与えて良いもの: りんご、パパイヤ、レーズン、ブルーベリーなど。
- 与えてはいけないもの: キャベツ、レタス、玉ねぎ、チョコレートなど。
飼育環境
- 温度: 18~25℃の範囲で、温度変化の少ない場所にケージを置きましょう。チンチラは、暑さに弱いので、夏は特に注意が必要です。
- 夏の暑さ対策: エアコンや扇風機などで、ケージ周辺の温度を下げましょう。涼しい場所にケージを移動したり、冷却グッズを使用するのも効果的です。
- 冬の寒さ対策: ペットヒーターや保温電球などで、ケージ内を暖めましょう。
- 湿度: 40~60%を目安に保ちましょう。湿度が高いと、チンチラの毛並みが悪くなったり、皮膚病の原因となることがあります。
- 湿度管理: 除湿機や加湿器などを活用しましょう。
- 日光: 直射日光は避け、明るい場所にケージを置きましょう。
- 風通し: 風通しの良い場所にケージを置きましょう。
- 掃除: ケージは1週間に1回程度、床材を交換し、全体を清掃しましょう。
- トイレの掃除: トイレは、毎日掃除しましょう。
- 砂浴び: 1日1回、砂浴びをさせましょう。砂浴びは、チンチラのストレス解消にもなります。
- 砂浴びの時間: 1回あたり5~10分程度で十分です。
- 砂の交換: 砂は、1~2週間に