社会福祉士国家試験対策:面接の技法(言語的コミュニケーション)
1. 励まし
- 内容: 相手の発言を積極的に受け止め、共感や承認の意を表すことで、相手を勇気づけ、安心感を与える。
- ポイント: 過剰な励ましは逆効果になる場合があるため、相手の状況や感情に配慮し、適切な言葉を選ぶ。
- 例:
- 「よく頑張っていますね。」
- 「つらい状況の中、よくここまで来ましたね。」
- 「あなたの気持ち、よくわかります。」
2. 繰り返し
- 内容: 相手の発言の一部を繰り返すことで、相手の発言を正確に理解していることを示し、安心して話せる雰囲気を作る。
- ポイント: 繰り返す言葉は、相手が重要だと感じていると思われる部分を選ぶ。
- 「つらいんですね。」
- 「不安なんですね。」
- 「寂しいんですね。」
3. 言い換え
- 内容: 相手の発言を別の言葉で表現し直すことで、相手の気持ちを整理し、理解を深める。
- ポイント: 言い換える際には、相手の感情を尊重し、否定的な表現は避ける。
- 例:
- 相手「もうどうしたらいいかわからない。」→「解決策が見つからない状況で、とても困っているんですね。」
- 相手「こんなに頑張っているのに、報われない。」→「努力しているのに、なかなか結果が出なくて、悔しい思いをしているんですね。」
- 相手「誰にもわかってもらえない。」→「孤独を感じていて、誰かに話を聞いてほしいんですね。」
4. 感情の反映
- 内容: 相手の発言から感情を読み取り、それを言葉で表現することで、相手は自分の感情を理解してもらえたと感じ、安心感を得る。
- ポイント: 感情を読み取る際には、相手の表情や声のトーン、言葉遣いなどに注意する。
- 例:
- 「悲しそうですね。」
- 「怒っているんですね。」
- 「不安そうですね。」
5. 明確化
- 内容: 相手の発言の曖昧な部分や矛盾点を指摘し、より具体的な情報を得るために質問する。
- ポイント: 指摘する際には、相手を責めるような言い方は避け、理解しようとする姿勢を示す。
- 例:
- 「先ほど〇〇とおっしゃっていましたが、具体的にどのようなことでしょうか?」
- 「〇〇と△△、どちらがより重要だと感じていますか?」
- 「〇〇という状況で、どのように感じたのでしょうか?」
6. アイメッセージ
- 内容: 「私は〇〇と感じています」というように、自分の気持ちを主語にして伝えることで、相手を責めることなく、自分の気持ちを率直に伝える。
- ポイント: 感情だけでなく、その感情の原因となった具体的な行動や状況も伝える。
- 例:
- 「あなたが約束を守ってくれなかったので、私は悲しかったです。」
- 「あなたが手伝ってくれたので、私はとても助かりました。」
- 「あなたが私の話を聞いてくれたので、私は安心しました。」
7. 要約
- 内容: 相手の発言を簡潔にまとめ、確認することで、相互理解を深める。
- ポイント: 要約する際には、重要なポイントを押さえ、相手の感情も反映する。
- 例:
- 「つまり、〇〇という状況で、△△と感じているのですね。」
- 「〇〇したいけれど、△△という問題があって、困っているのですね。」
- 「〇〇という解決策を考えているけれど、△△という不安もあるのですね。」
8. オープンクエスチョン
- 内容: 自由な回答を促す質問で、相手の考えや気持ちを深く理解するために用いる。
- ポイント: 「はい」や「いいえ」で答えられる質問は避け、具体的な内容を尋ねる。
- 例:
- 「〇〇について、どう思いますか?」
- 「〇〇について、詳しく教えてください。」
- 「〇〇について、何か心配なことはありますか?」
9. クローズドクエスチョン
- 内容: 「はい」や「いいえ」で答えられる質問で、具体的な情報を得るために用いる。
- ポイント: 質問の意図を明確にし、短くわかりやすい言葉で質問する。
- 例:
- 「〇〇は好きですか?」
- 「〇〇はできますか?」
- 「〇〇はありますか?」