社会福祉士

社会福祉士「心理学①」フェヒナーの法則、カクテルパーティ効果

心理学
ねぎま
今回は「心理学」についてまとめていくよっ
・・・テンション高いね
はむりん
ねぎま
前回まで量的調査とか質的調査とかウンザリしてたからねっ
今日の分野は「ヘェ〜」と感じてもらえるハズ!
はむりん

 

では、スタートです!!

心理学の成立と概要 〜目次〜

心理学の起源はギリシャ時代と言われています。

当時は神と心の関わりと考えられていました。

近代になると心を経験的に捉えようとして連合心理学が誕生しました。

ロック、バークリー、ヒューム、ハートリーらが有名です。

 

19世紀には自然科学者のミュラー、フェヒナー、ヴントなども独自の視点で心理学を分析しました。

ミュラー特殊神経エネルギー説
フェヒナーフェヒナーの法則(感覚量ないし心理量は、刺激量の対数に比例する)
ヴント構成心理学(1879年に心理学実験室を創設)

 

20世紀になるとヴントへの批判からゲシュタルト心理学、行動主義心理学、精神分析学という3つの学派が誕生します。

ゲシュタルト心理学ウェルトハイマーを中心にケーラーやコフカが提唱。初期は知覚や思考など実験心理学的だったが、レヴィンによって情動やパーソナリティ、社会心理の問題まで拡大された。
行動主義心理学ワトソンが提唱。刺激と反応の対応を研究した。後に、対象の能動性を重視する新行動主義が生まれ、トールマンスキナー、ハルなどを輩出した。
精神分析学フロイトが提唱。無意識領域のエス(イド)自身を調節する自我、躾や規範などの道徳性でコントロールする超自我を唱える。性欲動(リビドー)という精神エネルギーを仮定した。

 

フロイトの精神分析学を元にして、ユングアドラーが新しい心理学を提唱しました。

ユング原型(人間の生き方は深層に由来する)普遍的無意識(個人的経験とは異なる全ての人に共通な無意識)を重視し、分析心理学を確立した。
アドラーフロイトのリビドーを否定し、劣等感の補償を強調した個人心理学を創始した。

 

1960年代後半は人間の情報メカニズムの解明に重点をおいた認知心理学が発展していきます。

 

ねぎま
・・・と現在の心理学の礎となった歴史背景でした
たくさんの人名と論を覚えないと・・・
はむりん

 

ここからは心理学の具体的な内容を、項目立ててまとめていきます。

  1. 感情と動機づけ
  2. 感覚・知覚
  3. 学習・記憶
  4. パーソナリティの把握
  5. 対人認知
  6. 集団
  7. 適応

こちらも人名と論が多数でてくため、2部構成になるかもしれません・・・

(今回は「2.感覚・知覚」までです!「3.学習・記憶」以降はコチラへ飛んでください!)

 

一気に覚えようとしないで、少しずつ記憶していきましょう!

 

ねぎま
さっそく見ていきましょう〜

 

1 感情と動機づけ

感情とは

状況や事象に意味づけを行う心理面における機能的概念

とされ、主観や価値観によって個人差があります。

感情には情動(情緒)、気分、情操という段階があります。

それぞれ

  • 情動→急激に生起し短期間で終わる感情
  • 気分→情動が経験された後、持続して残る微弱な感情
  • 情操→学芸や宗教といった精神に対する刺激で起こる感情

とされています。

 

足の指ぶつけてイラっ=情動

「あ〜イタタ・・」・=気分

神よ、試練ですね=情操

ねぎま
私はこう覚えましたw

 

動機づけとは

行動を起こす要因のことで、内部要因と外部要因があります。

内部要因とは個人の中に存在し、動機動因とも言います。

外部要因とはその逆で、目標誘因と呼びます。

 

動機づけに関する代表的な5つの説があります。

具体的には、

1 動員低減説

生理的動機が行動を駆り立てると考える説のこと。

キャノンは「生理的動機⇄行動」のバランスを保とうとする動きをホメオスタシスと名付けました。

 

2 内発的動機づけ説

行動そのものが喜びや満足を生み出すと考える説のこと。

ホワイトは「自らの有能さ(コンピテンス)や効力感を得る」ための動機づけと指摘しました。

 

3 外発的動機づけ説

外部からの報酬や賞賛、逆に罰による強化のこと。

ねぎま
給料(報酬)をもらうから働く(動機づけ)みたいなものだねっ

 

4 期待価値説

人が「活動しよう」と感じる強さは、

一定の結果が得られる期待の強さと、個人への価値の大きさによる

と考える説のこと。

たとえば、

  1. 試験に合格する可能性(期待)が高く、
  2. 合格できたら資格を得る(価値)が大きければ、
  3. よりやる気になる(強い動機づけ

ことを指します。

 

5 欲求階層説

マズローは動機づけが形成されるとき、欲求による階層的な段階があると提唱しました。

これを「欲求の5段階説」と言います。

↓下図参照↓

 

 

2 感覚・知覚

この領域は、私たちが生きていく上で「当たり前」にしていることを、心理学的に理解できるよう整理していきます。

ねぎま
なんとなくは分かるけど、詳しく訊かれると・・・な内容なんだ
試験頻出領域だし、覚えていこうねっ
はむりん

 

まず

人が何かを知るための情報処理活動を「認知

と言います。

認知の最初の段階は、感覚知覚です。

それぞれ具体的に見ていきましょう。

 

感覚

広義には

「外部からの刺激・情報に対する五感」のことで、身体状態知覚(平衡感覚や有機感覚)も含む

とされ、空腹や尿意などの生理的反応も含めて感覚と言います。

 

感覚(五感)へ訴えかけるものを適刺激といい、適刺激を受信する器官(皮膚や目、耳など)を感覚器官と言います。

感覚器官は一定範囲の刺激しか捉えることができため、最小の刺激強度を刺激閾、最大の刺激強度を刺激頂と言います。

また「刺激の違い」を区別できる最小の差異を弁別閾(丁度可知差異)と言います。

 

ねぎま
目に対する適刺激は光刺激になるね
大きな爆発音が聞こえると「キーーン・・」と聞こえなく感じるのは、刺激頂を超えたからなんだね
はむりん

 

知覚

広義には

感覚(五感)で得た情報へ意味づけを行い、自己や環境の状態を知る

という意味になります。

知覚には以下の4つの特徴があります。

 

知覚の体制化

「知覚の体制化」が成立する基本に図と地の分離(文化)という現象があります。

下図を見てください。

 

白い杯の図に見えたり、横顔の図に見えたりしませんか?

これは、黒い部分や白い部分を「大きなひとまとまり」で知覚するために起こる反転現象です。

外部からの無数の適刺激を個別に捉えるのではなく、

ある程度の「まとまり」として捉えることで正確な認知をはかること

知覚の体制化と言います。

 

特に文字や形の認知は、視覚情報を特徴で分けて分析・結合させて認知しています。

これを視覚パターン認知の特徴分析モデルと言います。

ねぎま
ロールシャッハテストも見え方によって違うものを連想するね

 

カクテルパーティ(選択的注意)

無数の適刺激の中から、対象を選択して知覚する働きを選択的注意と言います。

騒がしい飲み会の中でも上司の話を頑張って聞こうとする・・・

ありますよね?

周りが騒がしくても「聞こう」と認知すれば、聞き取ることができます。

これをカクテルパーティ効果といいます。

 

知覚の恒常性

知覚は、見る方向、距離、明るさが変化すると、受ける刺激量も変化します。

しかし私たちは、おおよそ一定のものとして知覚することができます。

これを知覚の恒常性(恒常現象)といいます。

 

例えば、

白いTシャツを着ていて、夕日でオレンジ色に染まっても、「白いTシャツ」と認知する

これが恒常現象です。

 

対象物を「認識」できたら、多少情報が変わっても自己修正できるってこと!
はむりん

 

錯視

視覚情報において

刺激の持つ物理的特性と知覚された情報が食い違って現れること

錯視といいます。

沖縄県久米島にある「おばけ坂」がわかりやすいですね。

実際には下り坂なのに、錯視で上り坂のように見える

ねぎま
視覚による認知のズレが原因なんだね・・・

 

また「静止画を連続して見ると動画のように見えること」を仮現運動といい、錯視の一種です。

パラパラ漫画=仮現運動=錯視、と覚えよう
はむりん

 

次に続く

記事が長くなってきてしまいましたので、今回はここまでにします。

後半領域はコチラです。

 

ねぎま
お疲れ様でしたっ

 

 

学習・記憶

後半領域はコチラです。

 

パーソナリティの把握

後半領域はコチラです。

 

対人認知

後半領域はコチラです。

 

集団

後半領域はコチラです。

 

適応

後半領域はコチラです。

 

 

 

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ねぎま@ねこ好きSW

こんにちは。九州生まれ・九州育ちのねぎまです。 九州の公立学校の元教員→某施設でSWをやっています。 ここでは主に、愛猫(ロシアンブルーのnico)の成長日記・猫に関する豆知識・教職関連(教員の実態や教員採用試験対策)・社会福祉士の国試対策の情報等をまとめています。 他にも宿泊施設・グルメ・コスメのレビュー等気まぐれで。 ぜひ、のぞいていってください。

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